卵巣嚢腫のこと。

2021年の夏、約13cmの皮様嚢腫という巨大卵巣嚢腫を摘出しました。

卵巣嚢腫の種類について

7/29の再診までの10日間は、めちゃくちゃ不安で卵巣のことを調べまくりました。

 

卵巣は骨盤の奥の方に位置しているので、卵巣嚢腫や悪性腫瘍(がん)の初期症状はほとんどなく、「沈黙の臓器」と呼ばれているそうです。

 

わたし自身、通常親指サイズの卵巣が12cm(大きめの梨ぐらい?)に育つまでなんで気付かなかったんだろう?と不思議でしたが、骨盤の奥から耐えきれずぐいんと出てきて腫瘍を知らせてくれたんだと思っていました。

 

6、7年前に子宮頸がん検診を受けてなにも異常はなくそれ以来受けていなかったので、この卵巣嚢腫はいつから大きくなっていったのかは分からないのですが、割と短期間に大きくなるものなのかもしれません。大きくなるスピードは人それぞれかもしれないし、腫瘍の種類によっても違うのかもしれません。

 

卵巣嚢腫は9割が良性、1割が悪性と言われています。(前回の診察で先生に5:5と言われてびびらされました^^;)

卵巣嚢腫は漿液性嚢腫、粘液性嚢腫、皮様嚢腫とさらにチョコレート嚢胞に分かれます。

 

わたしはその中の皮様嚢腫で、比較的20〜30代の女性に多いものだそうです。原因は分からないけれど、卵子が受精していないのに細胞分裂を始めて赤ちゃんの元になるもの?を作ってしまうものです。

まだ妊娠したことはないのですが、わたしの体は赤ちゃんを作ろうとしたんだと思うととても不思議な気持ちになりました。

皮様嚢腫のことを調べていくうちに、漫画ブラックジャックピノコちゃんはこれを組み合わせて作られたものと知ったので今度読んでみたいと思います!(勝手に親近感)

 

皮様嚢腫もまれに悪性化すると書いてあったのでまだ安心できませんでした。

さらにこの腫瘍は「卵巣嚢腫茎捻転」が起こりやすいと書いてありました。これは大きくなった腫瘍が子宮と繋がっている部分でぐるんと捻れる現象で、捻れると下腹部に激痛が走り、緊急手術になるというものです。

その痛みはすさまじいらしいので、わたしはそれだけは避けたくて無駄に安静にしていました。腫瘍の存在を知るまでは、ダイエットのためにフラフープをしたり脂肪をほぐそうと筋膜リリースのローラーでぐりぐり下腹部を刺激したりしていました(全然痛くなかった)。今思うと捻れなくてほんとによかった…。恐ろしい…。

 

また、チョコレート嚢胞の場合は破裂する可能性も高いそうなので無理はされないでくださいね。

 

卵巣嚢腫の手術は、腹腔鏡手術が可能です。ただ大き過ぎたり悪性が疑われる場合や、上記のように捻れたり破裂した場合は開腹手術になります。わたしも10cm以上だからどうなるだろうと心配でしたが、結果的に腹腔鏡手術を行ってもらいました。

 

卵巣嚢腫は全体の女性の5〜7%の割合で発症するらしいです。多いのか少ないのかピンとこないけど、わたしの周りにはたまたま経験した人が多くて驚きました。3人紹介します。

 

1人目はわたしの母です。母の場合は、わたしがお腹にいるときの妊婦検診で発覚したそうです。母の腫瘍は7cm程の大きさの漿液性嚢腫で、まったく自覚症状がなく、検診で発覚して有無をいわさずそのまま手術だったので驚いたそうです。母はお腹に赤ちゃんがいたので腹腔鏡手術ではなく開腹手術でした。手術は無事成功で、わたしも元気に産まれました(^^)

妊娠中に発覚する人も多いそうなので、手術となるといろいろ心配ですよね。でもわたしもなんの後遺症もなく元気なので大丈夫ですよ!

2人目はお隣の幼馴染の子です。その子は6歳と4歳の子どもがいて、自覚症状はなく子宮頸がん検診でたまたま発覚したそうです。腫瘍の種類は分からないけど7cm程の大きさで腹腔鏡手術で摘出しました。

 

そして3人目は職場の先輩です。わたしの手術後、仕事復帰したときに話したところ、その人は15年ぐらい前にチョコレート嚢胞を経験したと言われました。お子さん2人を帝王切開で出産したあとで、何年か後の検診したときに発覚したそうです。その人も7cm程の大きさで手術をしましょうと言われたけど、本人が手術をしたくなくて病院を変えて薬で小さくする方法を選んだそうです。低容量ピルを5年ほど飲んでチョコレート嚢胞が小さくなり、今も年に1度検診にいって手術をせずに完治したとのことでした。

 

わたしも今後、卵巣を休ませるという目的で低容量ピルを飲んでいこうかなと考えていて、今いろいろ調べて婦人科の先生にも相談してみようと思っています。

 

このように卵巣嚢腫にはいろんな種類があって、自覚症状はやはりないことが多いようです。

わたしも腫瘍が発覚したときに友達何人かに病気のことを話して検診に行っているか尋ねたところ、30代でも一度も行っていない子は多かったです。婦人科の検診は足が向きにくいけど、ぜひ検診には行ってほしいです。

 

卵巣は沈黙の臓器。悪性のものになるとかなり進行してから気付くこともあり5年後の生存率は低いというリアルな記事も読みました。わたしも、自分は1割(悪性)の中に入っているかもしれないと100万回ぐらい考えました。

本当に怖かったけど、今回この病気を経験して自分の体をより大切にしていきたいと思うきっかけになりました。

 

 

発覚まで

2021年の7月初め、下腹部に違和感を感じました。

 

わたしは生理は順調なほうで、毎月きちんとほぼ予定通りにきていました。年々生理痛がひどくなってきているなぁと毎回気になってはいました。

7月の生理もいつも通り7/2から6日間で終わりました。

 

でも7/8、生理が終わったのになんか下腹部がキリキリ、チクチク痛い…。座ってても立っててもなんか痛い…。しかもなんか今日はやたらトイレに行きたくなる…。そんな感じでした。

 

まぁ寝れば治るだろうと思いたくさん睡眠をとりましたが、次の日も1日同じ症状でした。

 

その日の夜、うつ伏せになってスマホを触ってると「ん?床に触れてる感じがいつもと違う?」下腹部が腫れてる感じがしました。

仰向けになって下腹部を触るとなんかポッコリしてるし、なんか硬い!

これ絶対おかしい!絶対婦人科系のなんかだ!と思い、週明けに産婦人科に行くことを決意。

 

予約と仕事のタイミングが合わず、初診はその次の週になることになりました。

初診までの1週間は、下腹部のチクチクした痛みや立っているのも辛いぐらいの腰痛、うつ伏せになったりキッチンによりかかったりするときに感じるポッコリ感とで、モヤモヤ不安がありました。

わたしの場合は、不正出血や便秘などの症状はありませんでした。

 

 

そして7/19初診の日。

女医さんの婦人科クリニックで人気があり、待ち時間がたくさんありました。(こういうことがあるからなかなか病院って行きたくないのよね笑)

しかもこのご時世、コロナ対策もなかなか厳しかった…

 

診察の前に、看護師さんにかなりたくさん質問されました。

結婚はしてないですか?

妊娠や中絶の経験はないですか?

タバコは吸ってないですか?

初潮はいつでしたか?

月経の量は多いですか、少ないですか?

月経周期はどのくらいですか?

月経について気になることはありますか?

子宮頸がん検診はしていますか?

家族にガンや糖尿病などなどがある人はいますか?

......などなどほんとに細かくたくさん!

 

でも細かく聞いてくださったおかげで、わたしも気になることを全部喋れたし、自分の体のことを振り返ることができたのでいい機会だと思いました。ぜひ真剣に考えて全部伝えてくださいね!笑

 

そして先生とご対面。簡単な確認をしたあとにいよいよ内診台へ。

婦人科はほんっとうにこれが嫌なんですよね。いくら女医さんでも恥ずかしいもんは恥ずかしい!

(ちなみにわたしは子宮頸がん検診を26歳ぐらいに1度やったきりで、やっぱり恥ずかしくてその後はまったく検診をしていませんでした。)

 

覚悟を決めて内診台にあがって診てもらうと、先生が「あら〜卵巣が腫れてるね〜。」と一言。

「え?腫れてる?それって大丈夫?」と思ったと同時に、この不快感の原因がわかって正直ホッとしました。

 

下着をつけて診察室に戻り先生と向き合うと、いきなり「手術でとるしかないね。12cmぐらいかな。」と。

 

「え??手術!?12cmって!?」

 

寝っ転がってお腹にジェルを塗ってエコーを見せてもらうと、片方の卵巣がかなり腫れているとのこと。素人では画像はなにがなんだか全然分からなかったけど、とりあえず卵巣がかなり大きいということだけは理解しました。

通常2cmほどの卵巣がそんなに大きくなるなんて…

 

「とりあえずMRI撮らないといけないね。卵巣は手術でとってみないとなんともいえないものだからね。まあ髪の毛とか歯とかが入ってるやつだと思うけど。とりあえず大きい病院に紹介状出すからね。」

 

サバサバした女医さんが説明してくれるも、もうわたしの頭はなにも考えられず、生まれて初めての手術という不安でいっぱいになりました。

 

「これって…命に別条はないですよね?」と聞くと

「う〜ん、まだなんとも言えないけど、良性か悪性かは7:3…まぁ5:5かな!」

 

「5:5!?え、半分の確率でやばいのわたし!?」とプチパニック。

 

「血液検査とかしないと分かんないしね。でも腹腔鏡手術で取れると思うから。万が一卵巣がんなら抗がん剤になるけど、たぶん皮様嚢腫だと思うけど、うん。」

 

先生〜、先生の言葉ひとつひとつに安心したり不安になったりするんですけど〜〜!!

 

とりあえず採血をして腫瘍マーカーの検査結果が出たらまた話を聞きに来ることになりました。

腫瘍マーカーは結果が出るまで1週間ほどかかるということでしたが、この年はオリンピック開会式の関係で祝日が続き、ちょっと遅くなるかもということで(くぅ…なんてタイミングが悪いんだっ)、7/29に予約を入れました。

 

採血をするためにベッドに横たわると、看護師さんが「いきなりいろんなこと言われてびっくりしたよね。ゆっくり分かっていけばいいからね。」と声をかけていただきました。

 

もう考えてもしょうがない。とりあえず検査結果が出るまでにいろいろ調べて、不安なことは先生に聞いてみよう。と自分に言い聞かせました。

 

その日は、下腹部が痛くなったら飲むための痛み止めをもらいました。

卵巣は大きくなると捻れたり破裂したりする恐れがあるので、重いものを持ったり激しい運動をしたりしないように言われました。性行為も禁止です。

 

金額は、初診で内診と採血などをして約5,500円でした。

 

次回に続きます♩

 

 

はじめまして♩

はじめまして。

今年、卵巣嚢腫(のうしゅ)が発覚して、初めての入院と手術を経験したアラサー女子です。

 

発覚から不安でいっぱいでネットでめちゃくちゃ調べていたとき、たくさんの方のブログに勇気づけられたり知識をいただいたりしたので、わたしも少しでも力になりたいと思いブログを開設しました。

わたし自身が経験したことを、拙い文章ですが記録していきたいと思います。

 

同じ病気で不安を抱えている方や、特にまだ出産を経験されていない若い女性に読んでいただけたらありがたいです。

 

よろしくお願いいたします♩